離婚したら住宅ローンはどうなる?解決する方法はあるのか

公開日:2024/01/01

住宅ローン

住宅ローンの返済中に離婚話が進んだ場合、住宅ローンへの対応はどうすれば良いのでしょうか。離婚における煩雑な手続きや話し合いに加え、住宅ローン返済への精神的な負担は大変なものです。誰が住宅ローンを返済するのか、返済できない場合はどうすれば良いのか、今回はこれらさまざまな問題への対処法を紹介します。

離婚したら住宅ローンはどうなるのか

離婚時には、不動産や現金、家具・家電などの財産分与を行いますが、住宅ローンもマイナス資産としてその分与に含まれるというのが基本的な考え方です。では住宅ローンをどのように分与するのか、それについてはまず確認すべきことがあります。

名義人の確認

始めに確認することは、誰が名義人になっているかです。夫単独か妻単独か、それとも共有名義かによって、手続きが変わってきます。

単独で名義人となっている人がそのまま住み続けるなら名義変更の必要はありませんが、名義人ではない方、もしくは共有名義の場合は、名義変更をしなければなりません。共有名義の場合は、家の売却時も複雑な手続きが必要となります。その準備のため、名義人の確認が必要となるのです。

債務者の確認

次に誰が債務者かを確認します。一般的な住宅ローン契約における債務者は、夫または妻が単独の債務者、夫または妻が主たる債務者で配偶者が連帯保証人、夫婦ともに連帯債務者です。

住宅ローン残高の確認

住宅ローンの残高がいくらあるのかも、しっかりと確認しなければなりません。どちらかが住み続ける場合なら住み続ける側がローンの返済を行えるかどうか、売却する場合は売却することでローンが完済できるかどうかの判断をします。

アンダーローンかオーバーローンか

どちらも家に住まない場合、売却という方向に進むことが一般的です。もし住宅ローンの残高より売却額の方が多ければ(アンダーローン)売却益を住宅ローンの返済に充て、残りを財産分与します。

しかし、住宅ローン残高の方が売却額よりも多い場合(オーバーローン)は、離婚する夫婦がそれぞれ、もしくはどちらかが残りのローンを返済しなくてはなりません。

離婚後に住宅ローンが払えないときは任意売却!

売却益だけで住宅ローンが完済できないオーバーローンの場合は、残りのローン残高を一括返済しない限り家を売ることができません。それはローンを完済しないと家の抵当権が抹消できないからです。しかし、任意売却という方法を取れば、家の売却が可能となります。

任意売却とは?

任意売却とは、住宅ローンの残債が家の売却によって完済できない場合に、住宅ローン債権者(金融機関など)の合意を得て売却する方法です。

一般には住宅ローンを完済しないと家の抵当権は抹消できませんが、債権者の合意があれば、ローン残債があっても抵当権を抹消してもらえるのです。もちろんローンの残債は返済しなければなりません。

離婚をきっかけに任意売却を行う際の注意点

離婚時に任意売却をする場合は、次の点に注意してください。

任意売却は離婚前

家を売却するときは、登記上の名義人と売却人が一致していなければなりません。そのため連帯保証や連帯債務、名義変更など煩雑な手続きが必要となることも多く、また返済をどのように行うかなどもきちんと取り決めておかなくてはなりません。

離婚前なら離婚へ向けての条件の一つとして、細かな話し合いをすることも難しくありません。ですが、離婚成立後ではお互いに顔を合わせたくないものです。そうなると任意売却したくてもできない状態になりかねないのです。

任意売却のデメリットを確認しておく

任意売却を行ったことは、信用情報機関に記録されます。それは、この先新しい借り入れや住宅ローンの取得においては支障をきたす可能性があるということです。また、家を売却すれば新しい住居が必要となります。ローン残債の返済と共に新しい住居にかかる費用も加算されるため、経済的な負担が大きくなることも忘れてはいけません。

公正証書による離婚協議書

離婚協議書とは、夫婦間で話し合って決めた離婚の条件を記録した書類のことです。子どもの親権や養育費、面会交流や財産分与、慰謝料などについて記されています。任意売却を行ったときは、その後の返済に関する条件も記録しておかなくてはなりません。

また、この離婚協議書は公正証書にしておくことが大切です。公正証書にしておけば、法的な拘束力を持ちますので、万一決めたことを守らない場合には、罰則が科されます。

専門家に相談する

離婚手続きとともに任意売却を進める場合は、債務処理や返済の条件、財産分与など、専門家でなければ対応できない事柄も多くあります。法的な手続きや相手方との話し合いなども、個人で負担するのはとても大変です。適切な売却手続き、離婚手続きを進めるなら、専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

離婚と住宅ローン返済という大きな問題が目の前に立ちはだかったとき、少しでも早く解決しようと焦ってしまうこともあるでしょう。しかし、この記事で紹介したように、確認すべきことを1つずつ進めていけばいずれは道が見えてきます。

大切なことは、離婚までの話し合いには十分に時間をかけることです。住宅ローンを完済するためにはどうすれば良いのか、専門家や金融機関とじっくり相談しましょう。任意売却という選択肢を検討する場合もデメリットをしっかりと把握してください。必ず問題は解決します。焦らず少しずつ前に進みましょう。

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